ヨ-ロッパやアメリカのマンションの壁、天井、床のコンクリートの厚さは二五~三五センチで、日本のマンションより一○センチ以上厚い。日本のコンクリートの厚さは一二センチが基準になっている。ここに問題がある。もちろんマンションが出来上がる前に、行政はコンクリートの厚さが基準を満たしているかを調べる検査をする。しかし、勉強不足の行政人は計り方が杜撰である。例えば床のコンクリートの厚さを計る場合、両端だけを計る。コンクリートは流し込むものだから、長い棒でまんべんなくコンクリートがゆき渡るように職人はやっているが、所詮目の届かない部分である。検査される方も両端しか計らないことを知っている。床の真ん中あたりにコンクリートの水っぽい所があっても、両端はきっちり一二センチ、それで検査は通ることを承知している。コンクリートが乾くと、両端は一二センチになっていて、真ん中は一○センチもない所もある。手抜きの仕事である。コンクリートの厚さが一○センチぐらいのところをフローリングにすると、一○円玉を落としても下の部屋に音が聞こえてしまう。さらにそのフローリング作りの質が少し悪かったら、下の部屋に住む人はたまったものではない。下の階には普通に歩く音でも響くので、歩くのにも気を遣う生活を強制される。